「この人、ホントに頭が良いなあ」
普段接していてそんな風に感じる人って、たまにいますよね。
どんな話をしていても興味深い反応や返しをしてくれたり、一緒にいるととにかく勉強になることが多かったりする。
とにかく地頭が良い人。
私はこれまで、そういった人に対して憧れを持つと一緒に、諦めみたいなものも感じてました。
「どうせそういう人には生まれつきの才能があって、普通の人には追いつけない様な壁があるんだ」
こんな感じで。
けれど最近になって「大人になってからでも、少しは地頭も鍛えられるんじゃないか」と感じたので、できる限り共有できたらと思います。
そもそも、地頭が良いってどういう意味?
・論理的思考力
・直観力
・分析力
・問題解決力
こういったものを総称して、地頭力(読み方は「じあたまりょく」)と呼ぶそうです。
「得た情報を分析して本質を理解する」
「そこから自分の意見を考え出したり、別の事に活かしたりする」
こういう能力って、ビジネスマンにとっては大切ですよね。
けれど正直私は、これらの力は才能の要素が多いと感じていました。
「生まれつき頭の良い人はいるし、努力だけではなかなか追いつけない」と。
そんな考えが変わってきたのは、とある方に話を伺ったのがきっかけです。
地頭の良さは才能?
以前、会社内で目立った功績を出した人を集めて、ノウハウを発表・共有するような会がありました。
私は発表者の付き添いでその会に参加させていただいたんですが(単なる付き添いです。。)、そこでとても地頭が強いと感じる人と話す機会がありました。
その人は本社で活躍していて、たぶん社内でも相当なエリート。
もう、発表中の雰囲気や話しぶりにバリバリ知性が感じられます。
私は単なる付き添いなので、一番後ろの方でヒッソリと話を聞いていたんですが、その人の様子は何というか別格でした。
だから終了後に開催された懇親会で思い切って話しかけてみたんですが、ヤッパリすごかった。。。
私よりもけっこう先輩なのにとても物腰柔らかく、話の節々で人を引き付ける様な力を感じさせられました。
そこでさらに思い切って、
「何か意識して勉強していることはあるか」
「これは勉強しておいた方が良い!というものがあるか」
そんな事を聞いてみたんです。
普段先輩方とこういう話題になると、ご自身の武勇伝をただただ楽しそうに話すだけの人が正直多い印象。
そこから「俺の時代はなぁ…」とお説教臭い話に移っていくと、もう最悪。。。
けれども、この日は違います。
「正直、特に無いです。。」
「恥ずかしいですが、勉強の習慣も全然持てなくて。。。」
出てくるのはそんな謙遜ばかり。
お説教につながらなかったのは良かったのですが、
「あぁ、やっぱり天才肌なのか。。。」
と諦めの気持ちが出てきた時、
「あっ、でも学生時代に数学は勉強しておいて良かったと感じます。」
との意外な話をされたんです。
お話をまとめると以下の感じ。
・自分は理系出身で、経済とかマーケティングとかよく分からないのが正直なところだけど、考え方の根っこは数学や物理と一緒
・お客様の考えやマーケットの事情等はどうしたって複雑で、そんなのを理解するなんて自分には無理
・だから逆になるべく割り切ってシンプルに考えるようにしていて、そこで数学的な思考が結構生きる
もう40歳くらいの方です。
「どんな本を読む」とかそういう話が出ると思っていた中で、学生時代の勉強の話になったのはとても意外でした。
地頭を鍛える方法に数学を活用
数学的思考プロセスに慣れる
あの日の話がとても印象的だったので、私も少しずつですが数学の学び直しをしてみています。
大学は文系でしたし、経済学を勉強した時に数学は軽く使ったんですが、本当に軽く。
なるべく数学を避けてきたために、中学校の数学に毛が生えた位の知識しか使いませんでした。
数学なんて、今後自分の人生には必要無い。
正直そんな風に思っていたのですが、実際に少し勉強をしてみると自分としては意外な発見がありました。
勉強して知識を増やすというよりは、「問題を解決する時の思考プロセス」や「考えを説明する時の論証方法」みたいなものを身につけるのに、数学の勉強が役立つと感じるんです。
物事をなるべくシンプルに捉えて法則性を探し出す。
その中で使えそうな知識や考え方は、どんどん横展開して広く活用する。
頭の働きを自然とこのサイクルに持っていくことが出来れば、大きなスキルアップが望めると思います。
問題定義能力を鍛える
数学で鍛えられる力でもう一つ大切だと感じるのが、問題を正しく定義する力。
先ほどから話に出ている優秀な先輩が言っていたのですが、会議等で解決策を出そうとする時に、
「どういう解決策を出すか」
「どうやったら効率良く進められるか」
を中心に話し合っていてはダメで、大切なのはまず問題の構造をしっかりと洗い出して分析することなんだそうなんです。
「問題の本質がどこにあって、どんな構造なのか」をしっかりと分析できれば、効果的な解決策は意外なくらいにすんなり思いつく。
だから、何が問題かをしっかりと考えることが何より重要。
そういった趣旨の話をしていただきました。
少し調べてみて分かったのですが、相対性理論で知られる超有名学者アインシュタインも、
「地球を救うために1時間の時間を与えられたとしたら、私は59分の時間を問題の定義に使い、1分を解決策の策定に使うだろう」
と話していたそうです。
大物理学者であるアインシュタインも言い切っているのですから、やっぱりこの思考法には大きく成長するヒントがありそうですよね。
そして数学でも、問われていることや解決しなければいけない問題を正確に察知し、そこから論証していく技術が必要になりそうです。
正直言うと、今さら数学の勉強なんて無理…
偉そうに「数学を勉強してます!」と言っている私ですが、正直なところ、勉強し直すことに厳しさを感じてはいます。
まずは受験用の参考書を買ってトライしてたんですが、どうも上手くいく感じがしない。
机に向かってジッと勉強する時間が取れるなら良いんですが、仕事等でやっぱりなかなか安定して確保できないんです。
なかなか要領よく勉強できず、「ちょっと勉強しては止め、ちょっと勉強しては止め」を繰り返していました。
アプリや動画を活用すると良い感じ
勉強に関し自分の限界を感じたため、そこでもう開き直って真面目に机に座って勉強するのを辞めました。
次に利用し出したのが、動画授業。
改めて実感しましたが、これは便利です。
YouTubeに載っているものもいくつか見ているんですが、私が個人的に良かったのは、スタディサプリ。
もちろんこれは学生の勉強用のアプリなんですが、実は学び直しに利用する大人も結構いると聞いてやってみたんです。
(公式サイトへ飛びます)
私は独学が一番効率的だと考えているので、動画で授業を受けるなんて正直馬鹿にしていました。
けれど、利用してみると意外と便利。
中学の数学どころか、小学4年生の算数の講座から用意されてます。
受験生の勉強用としてみると少し演習量が不足すると思うのですが、大人は入試問題をゴリゴリ解きたい訳ではありませんから問題なし。
まず数学の考え方やエッセンスを学べれば良いので、スタディサプリ位のレベルがちょうど良い感じがします。
一つのチャプターが10分から長くても2~30分くらいなのでちょっとした時間にちょこちょこ勉強できます。
再生速度も1,0倍~2,0倍まで変えられるので授業を受けている時の「なんとなく時間がもったいない感じ」が無く、効率良く学習できます。
ちなみにお勧めは基本的に1,25倍で少し速めに受けること。
そして「ここは大体理解できてそうだ」という部分は1,5倍にすると無駄がないです。
(2,0倍だと、速すぎて個人的には聞き取れませんでした)
また、「未来の教育講座」という番外編みたいな項目もあり、プレゼンテーションの技術講座やWebデザイン・プログラミング講座なんかもあったりするので、大人の学び直しにはとてもいい感じです。
ホリエモンこと堀江貴文さんの対談形式の講義もあったりして、結構楽しめます。
月額1000円程度で基本的な講座は全て見られるので、大人にとってはコスパが良い。
学び直しを考えている大人の皆さんも是非とも活用してみてください。
大人の学び直しというと、語学や資格勉強を中心に考える人が多いと思います。
また現代を生きる私たちには、お金についての教養を身につける事も必要。
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けれどもまず地頭の良さを高めて発想力や論理的思考能力を磨けば、どの分野においても通用する力となってくれそうですよね。