「浪人して大学に行ったら、やっぱり気まずいんだろうか…」
「浪人経験を周りの人に言うのが怖い…」
浪人を経験した人がこんな風に感じるのも、無理の無い事です。
多くの人にとって、それまでの人生では経験する事の無かったことですから。
経験が無ければ想像しようとしても難しいですし、実際にその立場になっても対処法はなかなか思いつかないと思います。
ですからここでは、浪人経験の有無は大学で気にするべきことなのか整理してみたいと思います。
- 浪人経験者を差別する現役入学生は少ない
- 浪人経験も個性の一つに過ぎない
- 女子の浪人経験は気になる?
- もし、どうしても馴染めないと感じたら
- カミングアウトするならいつどうやって?
- どうしても隠したい人は?
浪人経験者を差別する現役入学生は少ない
では実際に、現役で大学入学した人たちは浪人経験者に対してどう思っているのでしょうか。
「マイナビ学生の窓口」が2017年、大学に現役入学した大学生男女に行った調査があります。
■浪人生とは普通に友だちになれますか? ちょっと話しかけづらいと感じますか?
普通に友だちになれる 239人(73.8%)
ちょっと話しかけづらいと感じる 85人(26.2%)
出典:マイナビ学生の窓口https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/50197
これによると、7割以上現役入学生が、現役か浪人かなんて気にせず接していることがわかります。
・同じ学年ならあまり気にならないから(男性/21歳/大学3年生)
・向こうが気にしないなら、関係ない(男性/24歳/大学4年生)
・大学校内に浪人した人もいっぱいいるから(男性/20歳/大学3年生)
・大学に入れば年の差は関係ないと思っていたから(男性/22歳/大学院生)
出典:マイナビ学生の窓口https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/50197
「浪人したかどうか」「年齢が自分と違うかどうか」なんてことは、大半の人にとっては小さなことなんですね。
逆に気にするような人も少数ながらいる様ですが、それはもう仕方ない。
どんなことでも、「自分と違う事」を受け入れるのが難しいという人は少なからずいるものです。
「気にしだしたらキリが無い!」
と割り切ってしまって良い数字なんじゃないでしょうか。
浪人経験も個性の一つに過ぎない
大学では、これまで以上に色んなバックグラウンドを持った人たちに会う機会が増えます。
出身地や出身校だけでなく、趣味や文化が異なる様々な価値観の人たちと出会い、付き合っていくことになる。
その中では、浪人経験や年齢の違いだって個性の一つに過ぎません。
大学は、多様性に対しての認識を育む場でもあると思います。
だからお互いの個性を認め個人として尊重し、その上で深く付き合うのか、それなりに接して過ごすのかを考えていけばいいんじゃないかと思います。
女子の浪人経験は気になる?
どうしても女性の方が浪人経験者の絶対数が少ないため、気にしてしまう女性もいるんじゃないかと思います。
けれども女性だってもちろん男性同様、浪人経験なんかを気にする必要は全然ありません。
私自身は一浪なんですが、ゼミ仲間には二浪の経験がある女性がいました。
彼女は落ち着きがあって思慮深く、ゼミのみんなから頼りにされていました。
飲みに行っても子供っぽいノリが無くて話しやすかったですし、色んな事を知っていてとても面白い。
そもそもみんな浪人かどうかを気にして接していた訳でもありませんでしたし、浪人経験について知ったのはゼミで知り合ってから一年以上経ってからの事です。
ゼミのみんなにとっては、そんなことはどうでも良いことだったんです。
要するに、浪人経験があるかどうかはやっぱり男女問わず関係ないし、それどころか振舞いから経験値がにじみ出て「大人だな」と好意的に思ってくれる人もいるということ。
良い経験を積んでいれば、意識せずとも日常の何気ない部分に表れてきます。
そして、努力した経験が悪いものなはずがありません。
女性だからと気にもまず、胸を張って大学に行ってほしいです。
第一、「女性か男性か」で評価を変える様な人は、正直微妙ですよね。
無理して仲良くしなくても良いんじゃないかと思います。
もし、どうしても馴染めないと感じたら
もしそれでもどうしようもなく自分が大学の中で「かみ合わない」「浮いてる」と感じてしまったら。
取るべき方法の方向性は二つあると思います。
1.無理して付き合わない
先ほど引用したアンケートの通り、浪人経験や年齢の違いを気にする人は2割程度です。
気にしない人の方が圧倒的に多いんですから、どうしても馴染めない人と無理してまで仲良くする必要は無いんじゃないでしょうか。
視野を広く保てば、人と出会うチャンスは周りに沢山あります。
2.自分の心は開けているか
「どうも馴染めてないな」と感じる時には、あなた自身にも変えられる所があるかも。
相手が自分を受け入れてくれないのは、自分が心を開いていないのが原因なこともあるんです。
「現役入学した奴には負けるもんか」なんて思いが強すぎると、周りのやっていることがなんとなく馬鹿らしく思えてきてしまったりする。
本当は、浪人経験や年齢の違いにこだわっているのは周りではなくあなた自身かもしれません。
上手くいかないと感じた時には、自分自身の気持ちもまず確認してみてください。
カミングアウトするならいつどうやって?
「黙っているとどうしても気が引ける」
と感じ周囲の人に打ち明けるのなら、どんなタイミングが良いんでしょうか。
1.初対面でいきなり言う
出会った初めのタイミングで自分は浪人していることを伝えても良いと思います。
最初に言ってしまえば、その後「ああだこうだ」と悩む必要も無くなります。
けれども会話もそれほどしていないのにいきなり「自分は浪人していた」と言われると、相手は
「この人は浪人したことを気にしているんだろうか」
と感じ、あなたに気を遣ってしまう事もあるかもしれません。
相手が気を遣っていると感じてしまうと、付き合いもしづらくなってしまうかもしれませんから注意です。
2.ある程度仲良くなってから
自分が秘密にしていたことを相手に告げるのには、まずその相手と人間関係が出来ていた方が良いもの。
だからある程度仲良くなってから、軽く話をするのがベターだと思います。
どうしても伝える勇気が無いと言う人は、まず一番話しやすい、仲の良い人一人に話をしてみる。
そうしたら今度は、その人もいるところで他の人にも言ってみる。
こんな感じで徐々に話をしていけば、話をするハードルは低くなるんではないでしょうか。
きっとそのうち、心配する必要なんてなくなってきます。
どうしても隠したい人は?
どうしても浪人していたことを言いたくないという人も、それはそれで全然問題ないと思います。
言う必要のないことは、言わなくてもいい。
先ほどからお話ししている通り、浪人経験は人と人が付き合うときに重要な情報ではありません。
社会生活を送っていてお互いの年齢をイチイチ気にする場面は少ないと思います。
相手がいくつであろうと、年上でも年下でも、一人の人間として尊重して接する。
それが大人だと思います。
もしそれが出来ない様な人なら、そんな子供と無理してまで付き合う必要は無いんじゃないでしょうか。
「秘密を隠してる…」なんて肩に力を入れず、自然体でいれば大丈夫です。
会話の流れで言う必要があれば、普通に言えばいいだけの話ですから。