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【大学受験を参考書のみ独学で制覇!】おすすめの参考書・問題集(古文編)

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本記事では、

「大学受験の古文を、参考書のみで勉強したい」

と言う人にオススメできる参考書の、難易度や特徴の説明をしています。

 

私自身は早稲田大学政治経済学部の出身。

1年宅浪をして、アルバイトをしながら参考書のみで勉強をしました。

ですから、時間を無駄にしないために参考書の厳選には非常に時間を使ったつもりです。

 

「最初から最後まで、参考書の学習で受験を乗り切りたい」

 

と考えてるあなた。

この記事にある参考書で、大学受験の勉強は十分です

 

文系の人も理系の人も、それぞれの目標レベルに合わせて選んでいただけます。

是非ともあなたの勉強計画に、取り入れてみてください。

 

 

単語集

古文単語ゴロゴ プレミアム

マドンナ古文単語230 パワーアップ版 (大学受験超基礎シリーズ)

読んで見て覚える重要古文単語315

古文単語FORMULA600【改訂版】 (東進ブックス 大学受験FORMULAシリーズ)

 

古文単語は、英単語などと比べると覚えなくてはいけない絶対数は多くありません。

けれども古典ならではの言い回しや表現になれないと、ちっとも頭に入ってこないのが悩ましいところなんですよね。

古文の単語帳を初めて選ぶ時は、内容の網羅性だけでなく「親しみやすさ」や「取り組みやすさ」を基準に選ぶと良いと思います。

学習レベル別に紹介します。

 

初心者向け

古文単語ゴロゴ(565単語)
 
 

 全ての単語をゴロで覚えることに特化した超有名単語帳。

 

「難しいことは言わず、とにかくゴロで頭に入れてしまおう!」

 

そんなスタイルの本書は、古文勉強初心者にとても適しています

 

「普通のゴロゴ」と「ゴロゴプレミアム」の違いは、解説とイラストの量。

 

・普通のゴロゴ

重要168単語にしぼってイラストと解説が付けられている

・ゴロゴプレミアム

565単語全てにイラスト・解説が付けられている

 

どちらか迷ったら、迷わずプレミアムにするのがベストです。

親しみやすいイラストがついていることで印象に残りやすくなりますし、参考書を買う際には解説の豊富さを重視すべきです。

 

聞きながら覚えるのが好きな人には、音声CD付バージョンもあります。

 

<こんな人には向いてないかも>

ゴロで覚えるのがあまり好きではないという人は、やはりゴロゴは向いていないかもしれません。。。

またゴロで覚えられる現代語訳だけでは足りない単語もあり、難関大学を目指そうと考えている人はこれを最初の一歩として使い、もう少し単語数や解説が詳細な単語帳に移ると無難だと思います。

 

 

マドンナ古文単語230

 

 本当に長い間受験生の間で使われている参考書、「マドンナ古文」。

本書はその単語帳編です。

親しみやすいイラストと分かりやすい解説・説明。

 

一語一語に語源がついているのが、とても良い点の一つ。

古文単語を丸暗記しようとするととてもストレスが強いですし、せっかくおぼえたものも忘れやすいんですよね。

ですから、語源を説明してくれて「どういう風にその言葉が出来たのか」を理解しながら勉強できるのはとても助かります。

また、古単語に現代文の例文が付いており、ゴロも使われてたりします。

 

古文に苦手意識があるような人や、「ゼロから古文を始めよう!」という初学者には最適な一冊。

この本を最初のきっかけにして古文の勉強を進めていけば、無理なく上達できます。

私も最初はこれを使って勉強していました。

 

また、この記事で紹介しているパワーアップ版には単語カードが付いています。

通学・通勤中やちょっとしたスキマ時間などに勉強するにはピッタリ。

 

<こんな人には向いてないかも>

単語数が多いとは言えないため、上級者になると物足りなく感じます

基本書として利用すると非常に良書なのですが、「これ一冊で古文はOK!」とは少々言いにくいかもしれません。

これを使って古文への苦手意識を消し、更にステップアップしていきましょう!

 

重要古文単語315

 

とてもバランスの良い単語集。

イラストや解説がとても読みやすいスタイルで書かれており、語源の説明も豊富。

 

単語帳として紹介していますが、慣用表現や和歌、古文常識についても書かれているので、これ一冊で幅広い古文知識が手に入ります。

 

「ゴロゴやマドンナが、どうしても自分には肌に合わない…」

 

と感じている人は、一度試してみても良いのではと思います。

 

<こんな人には向いてないかも>

様々な知識が手に入る良書なのですが、難関大学までを見すえると、少々単語数が物足りない様に感じます。

 

マーチや上智、早稲田を視野に入れている人は、更なる学習が必要であることを意識しておきましょう。

 

初心者~上級者向け

古文単語FORMULA600

 

網羅性抜群の単語帳、 FORMULA600。

センター試験から中堅私大、最難関大学までの必要単語が覚えられます。

 

レベル別にまとめてくれているため、自分のレベルや目標に合わせて学習量を変えることも可能です。

 

非情にシンプルな見た目で網羅性も高いため、古文単語帳としての信頼性はピカ一です。

文系でガッツリ古文の勉強が必要な人には、最終的に必須の一冊だと思います。

 

<こんな人には向いてないかも>

初学者がいきなり600語に挑戦しようとすると挫折する可能性もあるとは思います。

また、古文はセンター利用しかしない人や理系の人などは、古文にそこまで時間を使うのはもったいないです。

 

これまでに紹介した他の3冊どれかから勉強を始め、必要に応じてFORMULA600に進むのが王道かと思います。

 

文法書

高校やさしくわかりやすい古典文法 新装版 (シグマベスト)

マドンナ古文 パワーアップ版 (大学受験超基礎シリーズ)

古文教室 古典文法編 改訂版 (超基礎がため)

望月光 古典文法講義の実況中継(1) (実況中継シリーズ)

望月光 古典文法講義の実況中継(2) (実況中継シリーズ)

 

 

初心者向け

やさしく分かりやすい古典文法

 

とにかく分かりやすく、簡単に古典文法を説明してくれるのが、「やさしくわかりやすい古典文法」です。

 

・全くのゼロから勉強を始める人

・古文にとにかく苦手意識がある人

こんな人は、是非とも読んでみてほしい一冊。

抵抗感が全くなく、古文勉強の入り口に入っていけます。

 

<こんな人には向いてないかも>

最終的に受験を視野に入れたら、この本だけでは全然足りません。

あくまでも古文勉強の導入本ですから、この本を終えたら次のレベルに進みましょう。

 

マドンナ古文

 

先ほど単語帳の所で紹介したマドンナシリーズの文法書、「マドンナ古文」。

長年受験生の間で愛されている良書です。

 

古文が苦手。

成績が全然上がらない。

 

そんな人にお勧めしたい本書は、

「各文法知識をどうして覚えるのか」

「どんな風に使われるのか」

という事をゆっくりと説明していってくれます。

 

センター試験レベルの文章であればある程度読み進められる位の知識が詰まっているのではないかと思います。

 

<こんな人には向いてないかも>

どちらかというと「理解する」という事に焦点を当てて書かれているため、項目ごとに整理して「視覚的に覚えやすいビジュアル」にはなっていないと思います。

ですから、これ一冊で勉強を完結させるのには少々無理がある。

後述する「問題集」を併用して問題を解きながら進めていくと、頭に残りやすいと思います。 

 

初心者~上級者向け

望月光の古文教室 古典文法編

 

講義形式で基礎からわかりやすく説明してくれるのが、「望月光の古文教室」。

 

ゼロから勉強する人でも、問題なく読み進めることが出来ます。

古文に必要な基本知識は押さえられます。

基礎と言えどもきちんとやり切れば、難関大学でもある程度タチ打ちできるほどの力が付きます。

 

 <こんな人には向いてないかも>

難関大学に挑もうとする人や、古文を得点源にしようと思っている人にとっては、少しボリュームが少ないように感じます。

 

しかしながら、先ほど言ったように基礎固めは完ぺきになります。

難関大学と言えども基本的な知識を問う問題も多いため、この一冊で「上級者の入り口」に立つことはできるんじゃないでしょうか。

 

望月光 古典文法講義の実況中継①②
 
 

 先ほど紹介した望月先生の実況中継本。

授業を受ける様な感覚で、じっくり基礎から最後までの勉強を進めることが出来ます。

 

授業形式なのでとても分かりやすい一方で、最終的には最難関大学にも通用するほどのレベルまで到達可能な知識が身につく良書です。

 

上下巻二冊をやり切れば、文系・理系問わず大学受験の古文としては十分でしょう。

 

<こんな人には向いてないかも>

授業形式ですので、1~3カ月位の長期計画で学習を進めていくことをお勧めします。

ですのである程度時間がかかることを前提とできない人にとっては、使いづらいのかもしれません。

 

そうはいっても、そもそも勉強は長期的に計画を立ててすべき。

ですから逆に言えば、この本をペースメーカーにするスタンスで勉強計画を立てることをお勧めします。

 

古文常識

マドンナ古文常識217 パワーアップ版 (大学受験超基礎シリーズ)

速読古文常識

 

「単語と文法をおさえたら、早速問題を解こう」

と思うかもしれませんが、実はまだ、それだけでは古文の問題を解き進めるには不十分です。

理解しながら読解するには、古文が書かれた時代の背景知識が必要。

特に難関大学になると、背景知識を持っていなくてはとてもじゃないけど解けない様な問題を出したりします。

 

マドンナ古文常識

 

これまで紹介してます、マドンナシリーズの古典常識本。

 

古典常識については、この本一冊で特に問題ないように感じます。

マドンナシリーズを利用している人は、併せてこの本も使用すると勉強しやすいと思います。

 

<こんな人は向いてないかも>

マドンナシリーズが肌に合わない人は、後述します速読古文常識を使っても良いのかなと思います。

 

速読古文常識

 

「速読英単語」で有名なZ会出版が出した古文常識書。

 

解説が短くシンプルで分かりやすく、クセが無いレイアウトの印象です。

王道参考書と言った雰囲気がありますので、迷ったら購入して使ってみて損は無いと思います。

 

<こんな人には向いてないかも>

シンプルなので、逆に言うと味気無さを感じる人もいるかもしれません。

前述の「マドンナ古文常識」と好きな方をチョイスしてみていいんじゃないかと思います。

 

問題集

富井の古文読解をはじめからていねいに (東進ブックス―気鋭の講師シリーズ)

古文文法問題演習―基本テーマ30 (河合塾SERIES)

古文上達 基礎編 読解と演習45

中堅私大古文演習 (河合塾SERIES)

古文上達 読解と演習56

 

初心者向け

富井の古文読解をはじめからていねいに

 

「古文単語と文法をある程度学んだから、早速読解を初めてみたい!」

 

という人にうってつけの参考書が、「富井の古文読解をはじめからていねいに」。

 

古典文章を読むための実践的な読解技術を、丁寧に教えてくれます。

解説が豊富に書かれていますので、挫折しにくいのも大きな特徴。

 

「単語や文法等の知識はなんとなく増えた気がするけど、問題を解くとなると途端に自信が無くなる…」

 

と言う人。

中堅大学レベル→MARCHレベルに実力を上げたいと言う人。

次のステップの入り口だと思って、是非とも試してみてほしいと思います。

センターでしか古文を利用しない様な人には、これで十分なんじゃないかとも思います。

 

<こんな人には向いてないかも>

最難関大学の古文をバリバリ解きたいと言う人は早々に終わらせて、次の問題集に移っていきましょう。

 

中級者~上級者向け

古文文法問題演習 基本テーマ30

 

河合塾が出している、「古文文法問題演習 基本テーマ30」。

文法問題に特化して項目ごとに分けられて作られているため、解きながら知識を整理して体系的に学んでいくことが出来ます。

 

「これまで文法を結構勉強してきたけど、頭の中がいまいち整理できない感じがする…」

 

という方にはお勧めの一冊。

問題のボリュームはかなりあり、解説も詳しく書かれているので満足度は高いと思います。

 

<こんな人には向いてないかも>

ボリュームがかなり多いため、センターでしか古文を利用しない人や、理系の人はここまでやる必要が無いかもしれません。

 

 

古文上達 基礎編 読解と演習45

古文の基礎から応用まで、網羅性が高い問題集。

 

基礎編と書かれていますが、センター試験はもちろん、東大、早稲田といった難関大学の問題にも対応できるレベルだと思います。

 

一文一文の構文解釈が丁寧に書かれているため、非常に細かな勉強ができます。

 

しっかりとした理解や解法が身につく、「とても地に足がついた問題集」という印象。

 

<こんな人には向いてないかも>

基礎からたんたんと勉強できる一方で、初学者にはひょっとしたらとっつきにくい印象を持つ人もいるかもしれません。

 

本当に一からの勉強をするのであれば、これまでこの記事で書いてきたような基本書や導入書を一通りやってから取り組んだ方が良いかなと思います。

 

上級者向け

 中堅私大古文演習

 

河合出版が出している、中堅私大古文演習。

 

偏差値50台から60位までの大学の問題を扱っています。

中堅私大と言っても、MARCHや関関同立の問題が中心なのでレベルは高めです。

 

「受験勉強がある程度進んできて、いよいよ実践レベルの問題をガシガシ解きたい」

 

という文系受験生にお勧めの一冊。

良質な読解経験を積むことが出来ます。

 

<こんな人には向いてないかも>

これまで紹介してきた問題集と比べると解説が詳細では無いので、初心者が取り組んでもチンプンカンプンにはなってしまうと思います。

 

夏以降、基礎固めが出来てきてから取り組みましょう。

 

また、センターしか使わない人や理系の人には不要かと。

 

古文上達 読解と演習56

 

Z会出版が出している、「古文上達 読解と演習56」。

 

入門編・基礎編・演習編の3つに分かれた構成で、基礎編と演習編に問題が掲載されています。

基礎編の問題は短めですが難易度は高く、演習編は更に長文となり入試の実践レベルに近づきます。

演習編の解説はとても詳細で、「難関国公立大や早稲田を志望する人向けの良質な問題集」という感じです。

 

<こんな人には向いてないかも>

初学者がこの本から入ろうとすると、なかなか厳しいと思います。

また、センターのみしか必要ない人、理系の人にも不要だと判断します。

 

 参考書だけで、大学受験は乗り切れる

以上が、古文の参考書に関するオススメです。

 

私自身宅浪して感じたのは、大学受験は参考書だけで十分乗り切れるということです。

 

悩むことも人一倍多いとは思いますが、良い参考書を選んで取り組めば、ものすごく効率が良いのが独学。

 

あなたがもし今予備校で悩んでいるのであれば、参考書の活用にも改めて目を向けてほしいと思います。