「今日は勉強をするぞ~!」
と思い、ノートを開いてこれまでのことをまとめてみたり、教科書を開いて線を引いてみたりした経験はありませんか?
やり終わった後はノートや教科書がキレイになって、とても達成感がある。
けれども実はこれ、成績を上げる手段としてはとても効率が悪いんです。
それぞれ、どうして良くない勉強法なのかを考えていきます。
ノートをまとめる時間は勉強とは言えない
習慣になっている人に対してはとても言いにくいんですが、ノートをまとめる勉強スタイルはとても効率が悪いと言えます。
記憶の定着にとって大切なのはアウトプット。
つまり、自分の頭の中の知識を外に出す練習をすることです。
問題を解いて、頭の中の知識を取り出す訓練をする。
アウトプットを大量に繰り返すことで、知識はどんどん自分のものになっていきます。
けれども、残念ながらノートをまとめるだけではアウトプットにはならないんです。
ノートのまとめは、目の前にある知識を別の場所に書き換える作業でしかありません。
頭の中は素通りしてしまい、知識として定着しずらいんです。
何より、ノートをまとめるには時間がかかります。
実際にやってみたことがある人は分かると思うんですけど、他のことをやる時間が無くなってしまったりしますよね。
ですので、ノートをまとめる作業は原則やらない方が無難です。
学校の授業中に集中してノートを書いたら、もうそこから手を加えようとするのはやめるべきです。
ノートを上手に取れないという人もいると思います。
そういう方も練習をすればノートの取り方もある程度上手になりますが、ある程度長い時間が必要になります。
けれども、メモの取り方ならまだしも、ノートの取り方は大人になってからはあまり使うスキルではありません。
オフィスワークをする仕事についても、ノートをきれいに取る必要なんてほとんどなくなる。
一生懸命練習しても、不要になる人が大半な能力だと思います。
効率良く力をつけようと思ったら、ノートの取り方の練習に時間をかけるべきではありません。
友達のノートをコピーさせてもらうとか、お金をかけてでも参考書を買うか。
とにかく時間がかからない方法を見つけ、少しでも早く勉強を始めるべきです。
「そんなこと繰り返していたら友達の信頼を失う」
「参考書に使うお金がもったいない」
と思う人もいるかもしれません。
確かにその通りなんですが、それではベストを尽くしているとは言いにくいと思います。
もっと「時間」に価値を置き、自分にできる最善の方法を選択した方が絶対に良いです。
授業中に集中してノートを取り、補助教材として参考書を手に入れるのがベストだと思いますが、無理であればネットも活用しましょう。
たいていの知識の解説は、ネット上に無料で公開されています。
最近は授業の動画も沢山ありますよね。
そもそも、勉強において「書く」という行動は少ないに越したことがありません。
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教科書に線を引くのも勉強とは言えない
「よし、勉強しよう!」
と思い、教科書の重要そうなところに線を引いてみた経験がある人はいると思います。
これも悲しいですが、勉強しているとはちょっと言えません。
少し嫌な言い方になってしまいますが、大半の方はただ教科書を読みづらくしてしまっているだけになってしまっています。
重要だけど見落としやすい部分。
こういうところに、線は引くべきです。
大抵の重要な部分は太字になったりして既に強調されていますよね。
そして忘れやすい部分は人によっても異なります。
そもそも何が重要かは、ある程度勉強をしてみないと自分では気づけません。
つまり適切な線の引き方は人それぞれ異なり、上級者でなければ上手く線を引くのは難しいという事です。
「ここは忘れたくない!」
と自分で大切に感じた部分になるべく短めに線を引く。
それ以外ではなるべく線を引かないことを心がけましょう。
1つのページに引いて良い量は、多くても3か所くらい。
本来は1ページに1つあるかないかくらいの割合でないと、かえって要点が分からなくなってしまうと思いましょう。
「何をやろう」と困ったらとりあえず暗記モノを
それでも、勉強を始めようとする人は「とりあえずやること」が欲しいもんだと思います。
そこでお勧めしたいのは、暗記モノをやること。
「詰め込み教育は良くない!」
などと言われて、暗記ってあまり良く思われないこともあります。
確かに、勉強はまず理解をすることから始めることで、知識が定着しやすくなります。
ですが、暗記だってやっぱりとても重要なテクニック。
勉強をしていると、どんなに時間をかけて読んでも、誰かに説明されても、
「どうしても理解できない。。。」
という事が出てきます。
それでもそこをなんとか頑張って理解しようとすると、多くの時間と労力が必要になる。
とても根気が必要で、頑張ったのに結局理解できないと、やる気を失ったりもします。
そこで使える勉強テクニックが、細かいことを考えずにまず暗記してしまう事。
遠回りに感じるかもしれませんが、かえってこれが近道だったりする。
型をそのまま丸暗記してしまうと、似たような問題が出た時に意外と役に立つんです。
例えば、英作文の勉強。
何をどうやれば良いか分からず、なかなか勉強しづらいですよね。
そこでお勧めなのが、例文をそのまま大量に覚えてしまう事。
大学入試の英作文であれば結構これで十分。
丸暗記した構文にちょっと手を加えて書くだけで、大半は乗り切ることができます。
構文暗記用の参考書も沢山出ているくらいです。
英作文は一つの例ですが、こんな感じで暗記は様々な局面で役に立ちます。
ですから、暗記する習慣をつけることもとても大切。
中学生とか高校1・2年生で勉強を始めるなら、やっぱり英単語の暗記は絶対に始めてほしいなと思います。
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最後に
今回は、「ノートをまとめる事」と「教科書に線を引くこと」の効率の悪さについてお話させていただきました。
これらをやるとスイスイ頭に入ってくるという人も中にはいるとは思いますが、大部分の人にとっては効率が良いやり方とは言えません。
これらに時間をかけていれば「よし、勉強したぞ!」という気分にはなれるかもしれませんが、そのままでは少し危険。
いくら勉強を頑張って続けても、成果につながらなければもったいないですよね。
それに、誰にでも体調が良くない時・やる気が出ない時は絶対あります。
勉強が面倒になる時は誰にでもあるし、そこで無理矢理ガンバろうとしてもなかなか上手くはいかないもの。
勉強で成果を出そうとしたら、むしろそんな時にどうするかを考えておくのがポイントです。
肩の力を抜いてやれる勉強法もなるべく身につけておくべき。
私は、自分が浪人した時にこのことを痛感しました。
この記事を読んでくれたあなたには、もっと早くそのことに気付いて充実した学生生活を送ってほしいです。
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気付いて身についてしまえば、そんなに大したことではありません。
どうせ勉強をするなら、やった分だけ結果に結びつく方法を選びたいですよね。