こんにちは、こんばんは。
「勉強しなさい!」
「宿題はちゃんとやった?」
こんな言葉をかけられると、本当にやる気がなくなりますよね。
やろうと思ってても、この言葉を言われるだけでホントに「やる気ゼロ」になる。
もう、一体なんなのか。
ほとんど禁断ワードと言っても良いくらい、言われるとやる気がなくなってしまいます。
そこで今回は、この「勉強しなさい」がやる気を奪う理由と、対抗策について真剣に考えてみたいと思います。
「勉強しなさい」でやる気がなくなった理由
「内発的動機付け」と「外発的動機付け」
という考え方があります。
(ここは難しく考えず、さらっと読んでいって全然大丈夫です。)
「動機付け」というのは心理学用語。
簡単に
「動機付け」=「モチベーション」
くらいに思ってしまって良いと思います。
(下は参考です。読み飛ばしてもOK)
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★内発的動機付け★
「やりたい・知りたい・成し遂げたい」
といった自分の内的な欲求からくるもの
★外発的動機付け★
「やれば褒められる・ご褒美がもらえる」
「やらないと怒られる・罰を受ける」
といったまわりの環境や人からくるもの
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そして、カタ苦しく言うと
「外発的動機付けよりも、内発的動機付けの方が持続しやすい。」
つまり、
誰かに指示された目標よりも、自分の意志で選んだ目標の方がやる気を保ちやすいんです。
そして更に、
「元々内発的動機付けが高い場合、外発的動機付けによって内発的動機付けを低下させる恐れがある。」
つまり、
元々やる気がある場合、周りの「良かれと思って」の行動でやる気が下がる場合があるんです。
例えばそれは、
勉強をやりたいと思って楽しんでやっている子供に対して
「もっと頑張ったらお小遣いを上げるよ!」
というのも逆効果だということ。
やる気の元が、自分の中のものじゃなくなってくる。
「自分でやっている」ことが「まわりからやらされていること」になった瞬間に、
やる気は下がっていくものなんです。
安心してください。
みんな一緒です。
「周りの影響」がダメなワケじゃない
外発的動機付けが、全て良くないという訳ではありません。
「誰かに認められたい」という欲求は強いものになりやすいですし、「頑張れば良いことがある」と思うとやる気は確かに出ますよね。
何かを頑張ろうとするきっかけは、結構外からのものだったりします。
誰かにモテたいとか。
認められて昇進したいとか。
こういうのって、やっぱり大切です。
じゃあ、「やる気が上がる」と「やる気が下がる」の差はどこにあるんでしょうか。
「自分で」決めるという意識が大切
大切なのは「自分で選び、自分で決定する」という意識を持つことです。
目的を持つきっかけはなんでも良いんです。
さっき書いた通り、モテたいとかでもなんでも良い。
ただ、「やらされている」のではなく意識的に「自分が決めてやっている」と思えるようにすることで、前向きに取り組むことができるんです。
冒頭お話しした「禁断ワード」に関して言えば、言わせないようにするのが一番。
けれど、初めからそうできたら苦労はしませんよね。
ですので次では、具体的な方法を共有できたらと思います。
戦略的にいきましょう。
「勉強は?」と言わせないテクニック
先に計画を共有しておく
勉強に限らず、仕事や友人関係などで
「そういえばあれ、どうなってるの?」
と言いたくなる時って、一体どういう時でしょうか。
それは、
相手が何をやっているのか分からない時です。
なんでも良いので、誰かにお願い事をしている状況を想像してみてください。
少し時間が経って、自分としては
「もうそろそろできたかな」
と思って相手を見ます。
けれどもその時に相手が今どういう状態なのか分からない。
パッと見て、やってるようには見えない。
「大丈夫かな。。。もしかして、お願い事忘れてないかな。。。」
と思ってきてしまいますよね。
そうするともう、あの「禁断ワード」を言いたくて言いたくてたまらなくなる。。。
お願いされた側からしてみれば、自分のタイミングでやりたいですよね。
じゃあどうすれば良いのか。
それは、先に予定を言っておいてしまうんです。
「じゃあこれは、明日の15時までにやるね」
みたいな感じで。
そうすると、たとえ今は何もしてなくても、お願いした方は結構安心します。
少なくとも、「明日の15時」までは何も言わずに待っているでしょう。
勉強に置き換えて言いますと、「禁断のワード」を言いそうな人に、先に予定を共有してしまえば良いんです。
「勉強は14時から17時までやる」
「今は少し休憩したいから、14時からやる予定」
みたいな感じで言うのもいいですし、時間割表を作って共有しておくのも良いと思います。
ここで気を付けたいのは、予定通り・期限までにこなすこと。
予定が狂ってるとわかると、結構すぐ「禁断ワード」が飛んできますので。。。
それに、自分で予定を立ててそれを達成していくと、自分も満足感を感じやすいんです。
そうすると先ほど言った内発的動機付けが高まり、やる気が保ちやすいのでお勧めです。
無理のない計画を立てて、まずはやり遂げることを優先してみるといいですね。
「信頼度」を高めておく
同じようにやっていても、
「そういえばあれ、どうなってるの?」
と言われやすい人と言われにくい人がいます。
それはなぜか。
答えは、「信頼度」の違いです。
「あいつは結局、やればできる」
と思われている人には、イチイチ声かけなんかしないものなんです。
親に信頼されていないとなると冷たく感じるかもしれませんが、親だって人間です。
たとえ子供であっても、実績がないのに信頼しきるっていうのは、ホントに難しいものなんです。
だから勉強で言えば、良い点をある程度取り続けるのが一番。
いきなりそれが難しければ、他の事でも。
少しずつ実績を積み重ねて、「信頼度」を勝ち取りましょう。
土日も毎朝きちんと起きて、規則正しく生活するとか。
家の手伝いをきちんとやるとか。
さっき言った、時間割表通りに勉強をこなしていくとか。
ここはもう、「信頼度」を高めるという点取りゲームのようなものです。
テストで点を取るのが、結局一番楽に感じる人もいるかもしれないですね
やりやすい方法で実績を積み重ね、黙ってもらいましょう。
最後に
最後の方、少し冷たい表現が続いて恐縮です。
言いたいことは、
「自分でコントロールできる事はコントロールして、利用できる事は利用しよう」
ということです。
自分の行動は、もちろん自分でコントロールして決める。
他人の行動は、完全にコントロールするなんてできません。
けれども、ちょっとした工夫で自分に有利な状況を作り出すことはできるんです。
「誰かにコントロールされる」状況ではなく、
「自分でコントロールする」状況を作り出す。
その方が、絶対楽しいはず。
「うるさいな」と感じる時は、こちらが上手く行動して黙ってもらう。
やってやりましょう。